物書きの物置き

物書きなので、物語を書いて並べます。

素直

ぼくはよく素直だと言われる。そしてそれが君の良いところだ、とも。しかしながらぼくはずっと、そんな素直さが嫌いだった。 小学校の頃、仲のよかった嘘つきに、よく騙されては馬鹿にされるということが多かった。「実はあの先生って・・・」という冗談を神…

騎士

ぼくは漫画や小説の登場人物に影響を受けて性格ができてきたタイプだ。彼らの言葉を日常的に話しながら、自分の中に取り入れてきた。一番影響を受けたのは『レイン』という小説の主人公だ。小さい王国の騎士として王女を守るために戦い、その実、過去に大切…

成長

成長というのは、とことん内発的なものだなと思う。大学に入って以来、自立して生きていくためという思いをもって様々な活動に取り組んできた。障害者保育のバイトをしたり、就労施設で作られた商品を路上販売して販路を拡大するインターンをしたり、フリー…

対峙

原稿と向き合うことは、自分の理解力の低さと向き合うことだと思う。とくにインタビュー原稿の場合、書き始めてから要所要所に理解が足りていなかったことに気づく。相手から出てきた言葉の背景について違う聞き方をすべきだったとか、記事の内容的にこの話…

邂逅

「今は、必死に生きているだけで報われる時代だな」と、親友と話した。昔、自分が頑張っているのだと、良い人生を生きているのだと、疎遠になった人たちに伝える手段は新聞やテレビで取り上げられることしかなかった。だがそこに、いわゆる"普通の人生"は出…

大人

正直、婚約という行為を若干なめていた。初めて婚約を考えた時『せっかく彼女の誕生日にディズニーに行くし、そろそろ良い頃合いだし、タイミング的に最高なのでは?』という気持ちだった。 実際にやってみた今、その重さを実感している。今までは自分だけの…

自信

数年前、占い師がぼくに言った。「言ったことはやる」という言葉を胸に置いておけと。それはできなくてもいい。言葉を発した責任を果たすことが大事なのだと、彼は言っていた。 面接という場において、ぼくは自分を売り込むのが苦手だと感じる。自分に自信が…

婚約

拝啓 高校生のぼくへ あなた様におかれましては、今日も「彼女がほしい」「なんで君らに彼女ができて俺にできないんだ」と友達に嘆いておられることかと思います。ですがもう散々実感していて耳が痛いかもしれないことを言いますと、まぁ女の子と話したこと…

生存

ぼくはメンタル面が弱い方の人間である。メンタルを弱らせる原因は2つ。誰かの怒りと、そのコミュニティで誰にも必要とされていないときの孤独感だ。 怒りに関しては、父親と母親を怒らせたときの恐怖を忘れられていないのだ。孤独感に関しては、自分が必要…

目標

諦めていたことがある。それは大学を卒業することと、想像以上の自分になること。だがそれは立ち向かわなくてはならないことだとわかった。 ぼくは、自分を見てもらいたくて大言壮語をする人だった。「口だけのやつだな」と言われながら生きてきた。中学のと…

限界

人生には、限界を突破しなければならない場面がいくつかある。インドからトルコへと移動していた飛行機のなかで、突然その時がやって来た。その飛行機に乗ったのは、午前5時頃。まだ夜が覆うニューデリーの空港から、ドバイで乗り換えをするための飛行機に乗…

憤怒

幼少期にはよく、親をどのように殺そうかと考えていた。ぼくの親は過保護で支配欲が強く、子供が自分の言うことを聞かないとヒステリックに怒る人たちだ。自分の言うことを聞いていれば幸せに生きていけるのだと、自分たちの言うことが世界一正しいのだと信…

執筆

ライターとは、文章で何かを伝える仕事だ。伝えるものは、商品の価値、生き方、お得情報まで様々。自分を表現してすっきりする自慰行為にもなる。だがライターの仕事の一番の価値は、人と人とをつなげて新しい何かを生むことにあるのだと、最近わかった。採…

覚悟

ぼくは何度か人を裏切った。インターン先で新しい仕事を任せてもらった時、彼女と付き合って2年目と3年目の時。その時々は、絶対に忘れてはならないと自分の心に刻み込んでいる。 インターン先で任せてもらったのは、コーヒーの販売をする仕事だった。インタ…

志望

私は基本的に、自分が好きだと思った人のために動く人間です。そうすることで自分の存在価値を確かめています。大学1年のとき、私はコワーキングスペースでアルバイトを始めました。当時のぼくは鬱で店番もまともにできず、死ぬこと以外考えられないほど自分…

執事

『大統領の執事の涙』という映画を観た。アパルトヘイトが存在するアフリカで、一人の黒人男性が白人階級の執事として生きていく話だ。物語は、黒人の主人公が自分の父親を殺した白人を憎むも、殺されないために仕える道を選ぶところから始まる。バカにされ…

伝心

誰もが自分だけの言葉をもっている。人に自分の思いを伝えるために、頭をひねって絞り出す言葉がある。その言葉を受け入れ共有するからこそ、理解できる感情や思いがある。 22年間生きてきて、心が通じたと思える相手は片手で数える程もいない。それはその人…

敬意

世に言う”美人”というのが、大衆心理のような気がしてならない。世にはたくさんの顔つきの女性がいるが、それをブスと美人と普通に振り分けているのは何か。古代より人間の容姿についての表現や言及がされていることを省みると、それは本能によるものなのか…

大学

大学で何を学んだのかと言われれば、地理を学んだと答える。だがそれは田舎の小学校で英語を学んだと答えるようなものだと実感している。ぼくがこの大学で学んだことはほとんどない。だが大学生になって、人に興味をもつことがいかに大切かということを学ん…

晩酌

家で一人、酒を飲む夜がある。1日頑張ったご褒美、というわけではなく、なんとなく今日は飲みたいなという日に、イオンでワインを選んで帰る。そんな晩酌が好きだ。 別に酒が好きで飲むわけではない。酒は、気のおけない人たちと笑いながら飲むものとして好…

代行

高校生の頃まで、暗い道を一人で歩くのが怖かった。夜道の物陰や暗闇から何が飛び出してくるか、なんてこと考えて鳥肌が立ってしまうほど怖がりだった。ちなみにその癖は今でも変わらない。 中学時代、ある日の塾の帰り道。深夜0時頃、塾から家に歩いて帰っ…

刃物

フィリピンに留学していた頃、自分についてプレゼンする授業で質問されたことがある。「あなたの現在、過去、未来を表す”モノ”を、それぞれ3つ教えてください。」ぼくは確か、こう答えた。「現在は時計、未来は彼女、そして過去はナイフだ。」曰く、「大学に…

叔父

小さい頃、よく祖母の家に泊まるのが好きだった。祖母はとても優しい人で、いつもぼくたちを気遣ってくれ、時間があれば一緒に遊んでくれるので大好きだった。たまに、よくわからないタイミングで笑い出したが、なんだか楽しそうなその姿を見ていると自然と…

儘事(ままごと)

漫画などの創作物を読む時、ぼくはその設定に一番感動する。念能力とか助っ人する部活とか、よくそんな設定が思いつくなぁ〜と、その発想が羨ましくなる。そこには自分も面白いものを創作したいという願望があり、その創作欲求は昔、兄姉とままごとをして遊…

一位

いつからか、一位を取ることにこだわらなくなった。中学のときは、テストで学年一位の友達に追いつきたくて必死で勉強した。自分の学力をあげるのに、一番効率の良い方法だと思っていた。高校の頃は、剣道県大会で一位になることを目指していた。そこまで努…

本気

ぼくは、何かに本気になるというのが怖い。高校のとき、剣道をやっている最中に契機が起こった。それまでのぼくは、バドミントンを趣味感覚でやっていた。始めたきっかけは中学でバドミントン部に入ったからで、仲の良い友達も多く在籍しており、とくにやめ…

9年間生きている意味がわからなくて迷ったけど、「誰かに尽くす」と見つけたような気になれる

こんにちは。 突然ですが、自分の人生における役割ってなんだろうと考えることってありませんか? ぼくはめちゃくちゃあります。 中学2年の頃から考えはじめて、大学生も終わりかけている今もたまに悩んでいます。 たぶん、これって誰もがもっている悩みなん…

直感

生活しているなかで、直感に頼ることが多い。飲食店に入って商品を選ぶとき、YouTubeで動画を見るとき、DVDを借りるとき。彼女に告白した時も直感だった。普段何かをしゃべるときも直感を頼りに口からどんな言葉を出すかを決めている。そうなったのにはある…

彼女と円満に付き合い続けるために必要なたった一つの心がけ

こんにちは。 突然ですが、いま付き合っている恋人と円満に関係を続けていくために必要なものってなんだと思いますか? 金とか愛とか一緒にいる時間とか、もしかしたら何が必要かは、人によって様々かもしれません。 ですがそれらは、あくまで枝葉の話なんで…

彼女

何で生きているんだろうと、ずっと考えてきた。自分の何が必要とされているのか。なぜ生かされているのか。そんなものは自分にないと絶望して、死のうと思ったことは何度もある。「必要ないのなら殺してくれ」と親に嘆願したこともある。別に死にたいわけで…