物書きの物置き

物書きなので、物語を書いて並べます。

弾圧

 年の功を笠に着た”老人”に若い人間がただ押しつぶされる光景をよく見る。私自身そんな扱いを受けたことが多々ある。そんな行為に対してぼくが思うのはただ一つ。あれは何だ?年が上なら人を傷つけていいのか?「お前のために」という言葉で装飾してれば何を言ってもいいのか?若い人間の心に傷を残して終わるだけなのに。そもそも人のためにする行動で本当に人のためになっているのは、マザーテレサレベルの献身があってこそだ。ただの自己満足を古い価値観でカモフラージュしたカスのような論理は鬱陶しい限りである。

 立場が上の人間が下の人間の思考を矯正して、自分の思考が正しいのだと確かめる行為は歴史のなかで往々にして行われている。魔女狩りユダヤ人やキリスト教徒の迫害。自分と考えの違う者たちを恐れ、乱暴に排除するというやり方を取って産んだのは何だったのかを忘れてはならない。そろそろ人間は許容を文化とすべきだ。多様性を受け入れていくべきなのだ。迫害や弾圧では同じことを繰り返すだけだと気づくべきなのだ。

 だが押しつぶす側の”老人”にも、そういう行為を取らざるを得ない事情があるのかもしれない。彼ら自身のコンプレックスや後悔ゆえなのかもしれない。だがどんな事情であれ、年上だからという理由で人を傷つけるようなやつは嫌いだ。年を取るという犬でもできることを自慢してひけらかすようなカスたちを反面教師として、ぼくは生きていく。