物書きの物置き

物書きなので、物語を書いて並べます。

取材

 その人がどんな人なのかを知るための取材をしてしまう。ぼくは取材を、人間性を引き出す場として捉えているらしい。だが取材というのは仕事だ。自分の欲求を満たす時間ではないと反省した。

 今、企業のホームページ制作に関わらせていただいている。そのコンテンツの一つに社員さんのインタビュー記事があり、その取材と執筆をしている。採用のための取材。そういう記事は何度か書いたことがあったので、その経験を元に取材をした。だがそのやり方は違った。というより重大なことを忘れていた。コンセプトだ。自分で考えた採用コンセプトを忘れていた。

 ここからは、今日いただいた反省点の備忘録。取材対象の仕事内容は大事だし、その仕事にどんなやりがいや楽しみ、思いをもって取り組んでいるかも大事。仕事に就いた経緯も将来像も大事。でも一番大事なのは、全体のコンセプトに沿ったインタビュー内容であること。しかしコンセプトに寄せ過ぎてはいけない。インタビューを受けた人がもつ仕事観ややりがいなどを自然に出しながら、コンセプトのイメージが節々に読み取ることができ、結果的に沿っているというバランスを持たせた文章を書かなければならない。

 ホームページ全体と記事を見たときに違和感なく、その会社として一貫したことを伝えていることは当然。それが当然であって初めて、閲覧者からの信頼を得ることができる。それを忘れていた。そこに深い人間性はいらない。