物書きの物置き

物書きなので、物語を書いて並べます。

性暦

 性に目覚めたのは4歳の頃だったと思う。幼稚園に通っていたぼくには既に、先生の年齢と胸の大きさを確認し、それが揉むに足る胸かそうでないかを判断する機能がついていたことを覚えている。とにかく胸が好きだった。今では大変申し訳なく思っているが、その幼稚園で一番若い先生の胸をよく揉んでいた。同じことをしているやつがもう一人いた。彼と話したことはないが、よくアイコンタクトで連携を取り揉んだ。そこは、キリスト教会に隣接する天使幼稚園。神はぼくたちを咎めなかった。

 小学校に上がると女性の新たな魅力を知った。脚だ。これははっきりと覚えている。体育の時間、体育館に入ってきた女の子の素足を見て、ぼくは新たな魅力に開眼した。燦然と輝く脚を舐め回したいと思った。家に帰ると同じような輝きを放っていた兄の脚を舐めた。彼は平然とゲームをしていたが、後ろにいた両親がどんな顔をしていたのかをぼくは知らない。

 それからまた少し成長して、性格や声色、考え方、発する言葉、そのニュアンスや言い方、仕草、文化の違いによる身体表現なども魅力だと学んだ。味と匂いにも様々な魅力があると知った。だが最終的に、自分を女性だと自覚し振舞っている全ての女性が魅力的であるという結論に至った。しかしその論を主張するには、ぼくは無知すぎる。どんな魅力も理解し言葉にできるようになりたい。好みを超越し、魅力を等しく感じられる存在になりたいと思う。