物書きの物置き

物書きなので、物語を書いて並べます。

成長

 成長というのは、とことん内発的なものだなと思う。大学に入って以来、自立して生きていくためという思いをもって様々な活動に取り組んできた。障害者保育のバイトをしたり、就労施設で作られた商品を路上販売して販路を拡大するインターンをしたり、フリーペーパーの制作に関わったり、ライターをしたり就活支援のインターンをしたり。社長に会ったり社長になろうとしたり、自分のビジネスを考えてみたり、いろいろやった実感がある。その過程で、いろんな人から本当にたくさんの言葉をいただいてきた。しかしながら、そのひとつひとつを繰り返すごとに確実に自分が成長したかと言われれば、そうではないと答える。理由は、ぼくの許容量が少なかったから。それぞれの経験をきちんと受け入れられるほどの理解力と思考力、そしてそれぞれをやりきる気合がなかったのだ。

 人が成長するのは、目の前のやるべきことを理解し、それを達成するための方法を思考し、やりきることだと考える。人からのアドバイスはその手助けにすぎない。そうやってひとつひとつを乗り越えて行くことで経験値がたまり、ポケモンのようにたまにレベルが上がりながら成長していくのだ。そうやって自分の足で着実に歩いていくしかない。周りに引っ張られていつの間にか知らない場所にきていた、なんて状態は後で辛いだけだ。成長という概念が必要だと思うのなら、自分の意志で歩くしかないと大学生活の前半で学んだ。