物書きの物置き

物書きなので、物語を書いて並べます。

逆転

 いつの間にか、自分を人見知りだとは思わなくなった。人と話すことに慣れたからかもしれない。そもそも人見知りなんてものは存在しないのかもしれないとも思う。

 人見知りというものを仮に初対面の人と話すのが苦手な性格だとするならば、そこには矛盾が生じる。この人によっては話しやすいし、この人は話しにくいという風に、相手によって変わるからだ。その発動条件は安心感がもてるかどうかだと思う。「この人なら自分の話すことをちゃんと聞いてくれる、受け止めてくれる」と思える相手には人見知りをしない。

 しかしながら「人見知りな性格」というものには「自分がバカなやつ、面白くないやつだと思われたくない」という保身的感情も大いに乗っている。ソースはぼく。面白くないと言われたくないから話さない、どうせあなたもそう思うんでしょ、的な被害妄想と偏見に満ちた思考が人を人見知りにするのだと思っている。だが、まぁなんやかんやで自分の発言で人が笑ってくれたり納得してくれるのを見始めてからはとくに思わなくなった。

 あと、自分にとって相手が話しやすい人かどうかを事前に見分けるようになった。まだ感覚でしかないが、自分にとってどんな相手なら話がしやすいかがわかるようになってきた。そうすることで自分も楽だし、相手にとっても話の合わない人間と無理にしゃべる時間を作ることなく、すべての人がハッピーになると気が付いた。ほんと大事。