又吉直樹著『第2図書係補佐』を読んで36
今回は『ジョン・レノン対火星人』の内容について。
今回の内容は正直あまりよくわからなかったのだが、おそらくテーマは「過激な表現に対する衝撃」だ。
『ジョン・レノン対火星人』という本は、ポルノ作家と「すばらしい日本の戦争」という登場人物によって物語が始まる。
「すばらしい日本の戦争」から送られてきたハガキにはいくつもの死体が描かれていて、そこから何かを読み取ったポルノ作家の作品に変化が・・・みたいな内容ではないだろうか。
読んでないのでわからないが、もしそうだったら死体の絵から何を読み取ったのかが気になる。
もしかしたら、「すばらしい日本の戦争」はぼくなのかもしれないのだ。
ぼくは中学生のとき、美術の時間に血が描きたくて、路地に撃たれた人が並んで死んでいる絵を描いた。
たぶん、自分のなかに巡る異常性、噴き出る周囲への怒り、自分や何かを殺したい気持ちを理解してほしかったのだと思う。
「すばらしい日本の戦争」が何を思ってその絵を描き送りつけたのかはわからないが、かつて自分を理解してほしかった自分の姿があるかと思うと、見てみたい。