又吉直樹著『第2図書係補佐』を読んで35
今回は『変身』の内容について。
この、フランツカフカの『変身』はぼくも読んだことがあり、ぼくが読んだときの感想は「ハッピーエンドじゃないんだ・・・」でした。
ただただ、毒虫になった主人公が理不尽に傷つけられてかわいそうだなと。
なんとか毒虫から戻るようなエンドにならんものかと期待しながら読み進めてもそうはならず、なんだかなぁという気持ちで読み終えたのでした。
しかし又吉さんは、小説内で起こっていることが面白くて笑ってしまうというのです。
その面白いポイントというのは、主人公の身に起こる理不尽な出来事の描写と、それを受ける主人公の冷静で現実的な、客観的心理描写とのギャップが面白いのだと。
そういう見方もあるんだなと意外でした。